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マレーシアの経済状況は今後どうなるの?移住計画に役立つマレーシアの経済発展について

マレーシア経済

マレーシアは1970年代から農業中心だった経済から工業に力を入れ、急激に経済発展を遂げました。

現在では外資系企業の誘致を積極的に行い、東南アジアでのITハブ化を目指しています。

製造業やサービス業も伸びてきており、東南アジアではトップの経済成長率を叩き出しています。

豊かになっているマレーシアですが、移住後のリアルな暮らしぶりについて気になる方もいると思います。

そこで本記事ではマレーシア移住者にどのような影響があるのか?現在のマレーシア経済の状況や政策、今後の経済発展の見通しについても解説します。

マレーシア経済は緩やかに上昇中

マレーシア経済

マレーシアは1970年代から急激に経済発展し、現在も緩やかに成長中です。

マレーシア人の暮らしも豊かになり税金も少ないことから、国全体が豊かになっています。

本章では以下の3項目に分けて、現在のマレーシア経済の状況や、主要産業、経済成長率について解説します。

  1. マレーシアの主要産業は?
  2. マレーシアの経済成長率やGDP
  3. マレーシアの物価上昇率について

マレーシア移住を機に、実際の生活水準や経済状況を知りたい方はぜひ参考にしてみてください。

マレーシアの主要産業は?

現在のマレーシアの主要産業は、大きく分けて以下の3つです。

マレーシアの主要産業について
産業 内容
製造業 電気機器・電子部品、ゴム・プラスチック製品
農林業 天然ゴム、パーム油、木材
鉱業 錫、原油、天然ガス

【引用:マレーシア基礎データ(外務省)

製造業(電気機器・電子部品)においては、多国籍の大手メーカーが数多く工場を置いており、その中でも日本企業の存在感が特に強いです。

近年ではサービス業も成長しており、情報通信事業、金融・保険業、卸売・小売業が活発になっています。

今後、マレーシアの経済成長において期待されている産業に「ハラル産業(ハラル食品、イスラム金融、ファッション、メディアやレクリエーション)」があります。

【ハラルとは?】
イスラム教における「食べて良いもの・使って良いもの・やって良いこと」などの決まりごとをハラルという。
※豚肉や血、アルコールは食べてはいけないなど。

マレーシアは国民の約65%がイスラム教徒なので、ハラル食品の開発が盛んに行われています。

さらに銀行などの金融機関では、イスラムの教えに基づく「利子を伴わない商取引(金融商品)」を提供しており、各銀行にイスラム部門の窓口が設置されています。

このようにハラル産業はマレーシアの経済成長にとって、今後極めて重要な分野と言えるでしょう。

マレーシアの経済成長率やGDP

マレーシアの経済成長率GDPは以下の通りです。

マレーシアの1人当たりGDP(過去5年間)
2017 2018 2019 2020 2021
一人当たりGDP(ドル) 9,965 11,077 11,213 10,270 11,371

GDPは国内総生産のことで、1年間に国内で生み出された物やサービスの付加価値の合計額を表します。

言い換えれば、「マレーシア国内外における、マレーシア人1人当たりの新しい儲け」を算出した額です。

マレーシアの実質経済成長率(過去5年間)
2018 2019 2020 2021 2022
実質経済成長率(%) 4.8 4.4 −5.5 3.3 8.7

2020年はコロナウイルスの拡大における移動制限によって、マレーシアでは個人消費と輸出が大きく落ち込みました。

1998年のアジア金融危機以来(−11.2%)の大幅下落となりましたが、2022年には8.7%と大きく上昇しています。

【参考:マレーシア統計局

マレーシアの物価上昇率について

マレーシア移住者や観光客にとって、物価の低さがマレーシアの魅力の1つです。

日本の1/3〜1/2程度の物価といわれており、コストをかけずに買い物ができ、生活水準が高い暮らしを送れます。

ただし近年は日本を含めた世界各国と同様に、マレーシアの物価も上昇を続けています。

マレーシアの物価上昇率(過去5年間)
2018 2019 2020 2021 2022
実質経済成長率(%) 4.8 4.4 −5.5 3.3 8.7

【引用:マレーシア基礎データ(外務省)

日本よりも物価が高いものは「アルコール類」「日本食」です。

イスラム教ではアルコール類が禁止なため、税金が高めに課税されています。

さらに日本食は食材の仕入れ値の高騰や輸送コストがかかるため、日本よりも金額が高いです。

日本にいるときと同じように気軽にアルコールや日本食を楽しめなくなるのは、少し寂しいかもしれません。

ですが、それ以外の物価が安いことや豊かな自然環境、暮らしやすさなどに注目すれば移住生活も快適に送ることができるでしょう。

マレーシア移住者に影響を与える経済政策について

マレーシア経済

本章では、マレーシア移住者に関係する経済政策や、長期移住者に人気のMM2Hビザの変更点などについて以下3つを解説します。

  1. ブミプトラ政策(1971〜)
  2. MM2Hビザの条件が大幅に変更(2021〜)
  3. マレーシア・デジタル政策(2022〜)

マレーシア移住で不動産投資を考えている方や、起業に向けて動いている方にとって注意すべき点があるので、参考にしてみてください。

ブミプトラ政策(1971〜)

ブミプトラとはマレー語で「土地の子」を意味し、マレー系住民を優遇する政策をブミプトラ政策といいます。

1957年にイギリスから独立後、マレーシアでは中華系マレー人が経済活動を取り仕切る動きがあり、マレー系マレー人を守るために1971年から現在まで導入されています。

マレーシアは外国人の不動産購入が比較的自由なため、マレーシア移住を機に不動産購入する方は多いです。

しかし不動産を購入する場合、マレーシア政府がブミプトラ政策に基づき、マレーシア人に割り当てられた物件や土地の購入はできないため注意が必要です。

現地の不動産開発会社の中には、この事実を知らせずにブミプトラ該当地区の土地や建物を外国人に購入させようとする業者がいるので気をつけましょう。

移住を機に不動産を購入する場合は、現地情報に詳しい日系の不動産エージェントと動くのがおすすめです。

サムライプラスでは実際に現地在住の専門家が、マレーシアへの移住に関するご相談に対応しております。

起業などの相談も受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。

MM2Hビザの条件が大幅に変更(2021〜)

MM2Hビザは実質永住権とも言われているビザで、長期移住者に人気のビザです。

しかしマレーシア政府には、全人口における外国人の比率を一定水準以内に抑えたい意向があり、2021年より取得条件の大幅な変更が行われました。

変更前と変更後の条件を表でまとめました。

MM2H変更条件と申請費用(1RM=30円)※2024年2月時点
申請項目 旧条件 新条件
1.年齢 申請時点で20歳以上 申請時点で35歳以上
2.マレーシア国外からの収入額 月10,000RM(30万円以上) 月40,000RM(120万円以上)
3.資産額 申請者50歳以上:350,000RM(1,050万円以上)49歳以下:500,000RM(1,500万円以上) 年齢に関係なく1,500,000RM(4,500万円以上)
4.マレーシアの銀行への定期預金額 申請者50歳以上:150,000RM(450万円以上)49歳以下:300,000RM(900万円以上) 年齢に関係なく1,000,000RM(3,000万円以上)帯同家族1名につき別途50,000RM(150万円必要)
5.滞在義務 無し 35〜49歳:1年間に90日以上の滞在が必要。50歳以上:従来通り滞在義務は無し
6.有効期間 初回発行時から10年間更新可 初回発行時から5年間更新可。※ただし新条件の項目を全て満たすこと
7.年間登録料 90RM(2,700円)/年 500RM(1.5万円)/年
8.発行手数料 500RM(1.5万円)/人 申請者本人:5,000RM(15万円)配偶者:2,500RM(8万円)
9.更新時の条件 定期預金を継続していれば可 新条件をすべて満たしていること

表を見ての通り大幅に条件が変更されたので、取得の難易度が上がっています。

MM2H以外でマレーシアに長期移住できるビザは他にもいくつかあるので、気になる方はビザの種類について紹介している記事も併せて参考にしてみてください。

マレーシア・デジタル政策(2022〜)

マレーシア・デジタル政策は、デジタル経済において、東南アジア諸国でマレーシアが主導的な役割を果たせるよう、企業や人材、投資を呼び込み、デジタル経済を活発化させることを目的としています。

マレーシア政府が積極的に呼び込む人材は3つの柱に基づいています。

【マレーシア・デジタル政策の3つの柱】

  1. 意欲的な若い起業家・企業・国民のデジタル包摂を進めること
  2. 国内テック企業のサポート
  3. 高付加価値なデジタル投資を誘引すること

マレーシアデジタル政策では優遇措置が施されており、条件を満たした企業は5年間の所得税と投資税の免除、さらに5年間の延長申請が可能となっています。

【参考:マレーシア(総務省)

今後のマレーシア経済の見通し

マレーシア経済

本章では以下3つの項目に分けて、今後のマレーシア経済の見通しについて解説します。

  1. 2024年最新:マレーシア政府は増税強化へ
  2. マレーシア人の暮らしはさらに豊かに
  3. 多国籍企業の進出は続く見込み

マレーシア移住で投資や起業を考えている方はぜひ、参考にしてみてください。

2024年最新:マレーシア政府は増税強化へ

マレーシア政府は「マレーシア2024年予算案」に増税強化の内容を盛り込みました。

高所得者を中心に増税されており、低所得者への影響を抑える内容となっています。

【高所得者や外国人に関係する増税・課税項目】

    • サービス税:6%→8%へ引き上げ(2024年3月1日から導入予定)

高級レストランなど。(飲食・通信・駐車場・物流サービスは対象外)

    • 贅沢税:5〜10%の課税(2024年5月1日から導入予定)

高級ブランド品(時計、宝飾、香水など)

    • キャピタルゲイン税:売却益の10%(2024年3月1日から導入予定)

非上場企業株売却における売却益のみに課税。

    • 印紙税:1〜4%→一律4%(2024年から導入予定)

外国人(外国法人)による不動産取引における、契約書等の課税文書。

    • グローバルミニマム税:最低税率15%(2025年から導入予定)

国際的に合意された課税ルール。年間総収金額が7億5,000万ユーロ以上の多国籍企業を対象に、一定の条件を除いた所得において、各国ごとに最低税率15%を課税する仕組み。

(2023年10月3日予算スピーチより)
【参考:グローバル・ミニマム課税関係(国税庁)

以上の通り、高所得者や外国人への増税に積極的であることがわかります。

グローバルミニマム税に関しては、2025年の導入予定ですが経済の流れを見ながら、具体的な法律内容が決まると考えられています。

マレーシア人の暮らしはさらに豊かに

正規雇用者の月額中央賃金はRM2,600(約80,600円)で、年代別では40〜49歳が最も高く、RM3,500(約108,500円)でした。
(※2023年1〜3月分のデータ。2023年より四半期ごとに集計・発表)

正規雇用者の給与は過去10年間上昇し続け、これに伴い最低賃金も上昇しています。

マレーシア人富裕層も増えており、以前は外国人がターゲットだった高級レストランやハイブランド店は、マレーシア人顧客の獲得を積極的に行っています。

増税の動きはあるものの、日本に比べれば税金は少なく手取り収入が多いので、マレーシア人の経済活動が活発になる要因となっています。

収入を円換算すれば日本の方が数字は高いですが、物価や税金が低いことを考えると、自由に使える手取り収入額が多いのはマレーシアであることが明白です。

【参考:マレーシア統計局

多国籍企業の進出は続く見込み

マレーシアは海外企業からの投資が根強く、今後もその流れは続いていくと考えられています。

前述した通りマレーシア経済において、デジタル産業やハラル産業の発展が期待されていますが、他にも注目すべき産業があります。

特に注目しておきたいのはグリーンエネルギー産業です。

太陽光発電、風力発電、バイオマス燃料などのグリーンエネルギー産業は、世界中で関心が高まっており、マレーシアでも活発化しています。

現在マレーシアでは水力・太陽光発電所で発電した電力を、一般消費者が選択購入できる制度が開始され、再生可能エネルギーへの投資に力を入れています。

さらに脱炭素化に向け、電気自動車や電動バイクの普及を目指し、電気自動車の保有者に対しては道路税が最大100%控除される優遇措置も施されています。

すでに複数の日系企業がマレーシアに進出しており、電気自動車の普及、太陽光発電事業の共同での取り組み、バイオマス燃料を作る施設なども建設中です。

今後もマレーシア経済におけるグリーンエネルギー産業は、長期的に伸びていくと期待されています。

興味のある方はマレーシア移住をきっかけに、グリーンエネルギー産業や環境保全に目を向けると、より豊かな移住生活を送れることでしょう。

【参考:マレーシア投資開発庁(MIDA)

まとめ|マレーシア経済は緩やかに拡大

マレーシアの経済は1970年代から急成長し、現在もコロナウイルスの脅威を乗り越え、緩やかに上昇し続けています。

経済成長率は東南アジアトップの数字を出しており、今後もさらに発展が期待されています。

マレーシア政府も海外企業の誘致を積極的に行っているので、マレーシア移住で投資や起業を考えている方は、本記事で紹介した注意点や優遇措置の内容を参考にしてみてください。

なお、サムライプラスでは実際に現地在住の専門家が、マレーシアへの移住に関するご相談に対応しております。

起業などの相談も受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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