マレーシア現地採用とは?年収はどのくらい?年収が決まる要因と職能別相場を解説

マレーシアでのキャリアは、現地採用と駐在員の二つの選択肢がありますが、それぞれの待遇や生活環境は異なります。
現地採用は現地の給与や福利厚生に頼り、駐在員は日本本社のサポートを受けつつ現地で働きます。
どちらを選ぶかによって、給与や生活スタイルが変わります。
この記事では、マレーシアの現地採用の平均年収や待遇、業界別の給与水準について詳しく解説します。
また、給与を左右する要素やボーナス、諸手当、福利厚生についても紹介します。
マレーシアでのキャリアを考える際に参考にしてみてください。
Contents
マレーシアの現地採用とは?駐在との違いは?

マレーシアに限らず、海外で仕事をする際には、主に二つのパターンがあります。
一つは「現地法人で雇用される現地採用」であり、もう一つは「日本本社で雇用された駐在員として、海外法人に出向く」形式です。
| マレーシアの現地採用 | 日本採用(駐在) | |
|---|---|---|
| 雇用元 | 現地の日系・外資系現地法人や現地ローカル企業 | 日本法人 |
| 給与 | 現地相場(現地通貨) | 日本での給与+現地給与 |
| 日本の保険、年金 | 自己負担(任意加入) | 会社負担 |
| 福利厚生 | 医療保険 | 住宅手当、社用車支給、海外旅行保険加入、帯同家族分の手当など |
| 勤務地 | 異動は原則無し | 会社の辞令による |
| 任期 | 無し(自分の意志で決められる) | 一般的に3~5年 |
| 裁量権 | ポジションによる | マネジメントクラス以上 |
待遇面の違いはあるの?
日本駐在員の方は、会社からの指令に基づいて赴任されており、その際には手当やサポートが充実しています。
一方、マレーシアでの現地採用の場合は、給与が現地の相場に合わせられるため、家賃などの生活費については自己管理が必要です。
外国人が就労ビザを取得するためには、最低月給が5,000リンギット(約15万円、1リンギット=30円で換算)以上必要ですが、実際には多くの場合、これ以上の給与が支給され、マレーシアでの生活には十分な額が用意されます。
また、職種によっては車が貸与され、通勤以外にもプライベートでの利用が可能な場合もあります。
現地採用の平均年収はどのくらい

マレーシアの現地採用の平均年収は以下の通りです。
スキルや役職によってバラつきがありますが、平均的にはこうなります。
| 月収 | 年収 | |
|---|---|---|
| MYR (リンギット) | 7,000リンギット 〜 8,000リンギット前後 | 84,000リンギット ~ 96,000リンギット前後 |
| JPY (円) | 約 21〜23万円 | 約 250〜280万円前後 |
日本の給与水準よりも低く見えるかもしれませんが、マレーシアは日本よりも物価が安いので、平均年収が低くても生活に困ることはありません。
業界別で見る平均年収
業界別の平均年収を見てみましょう。
| 業界別 | 平均月収(リンギット) |
|---|---|
| 企業経営(管理業) | 8,705 |
| 情報技術 | 5,937 |
| 金融業 | 5,157 |
| 法律関連 | 4,635 |
| 会計業 | 4,218 |
| 人事関連 | 4,156 |
| PR | 4,044 |
| 商業 | 3,979 |
| 建設業・不動産業 | 3,952 |
| 保険業 | 3,822 |
| 電気関連 | 3,782 |
| 鉱業 | 3,769 |
| 機械工学関連 | 3,638 |
| 化学工業 | 3,616 |
| 自動車産業 | 3,556 |
| メディア関連 | 3,268 |
| 製造業 | 3,261 |
| 医療・社会福祉関連 | 3,242 |
| 教育関連 | 3,232 |
| カスタマーサポート業 | 3,160 |
| 管理業 | 3,116 |
| 芸術業 | 3,002 |
| 農業・食品産業 | 2,769 |
参考:PAYLAB(Salaries on positions in Malaysia)
金融およびIT分野の給与水準が他の業界に比べて相対的に高いことが、上記のリストを見ると明らかです。
近年、マレーシアではIT関連の人材獲得に力を入れており、デジタルノマドVISAの発行が開始されました。
このVISAは、海外での滞在が最大2年間認められ、IT、デジタルマーケティング、デジタルクリエイティブコンテンツ、デジタルコンテンツ開発に従事する人材に提供されています。
これにより、マレーシアではIT人材が非常に重要視され、需要の高い人気職種として、高額な給与が得られています。
年収を左右するポイント
マレーシアでの雇用において給与を決定するのは、主に以下の3つのポイントです。
- 専門分野の経験
- マネジメント経験
- 語学力(主に英語)
専門分野とマネジメント経験に関する条件は、日本と同様です。
特定の分野で十分なスキルと実績を有し、リーダーとしての経験や部下の指導経験がある人は高い給与が期待できます。
そして、語学力も収入の大きな要素となります。語学力(特に英語)は海外で業務を円滑に進めるための重要なスキルであり、高給与の求人においてはほぼ必須となります。
現地採用のボーナス・諸手当・福利厚生について

年収以外にも、以下の項目がどうなっているのかもチェックが必要です。
- ボーナス
- 諸手当
- 福利厚生
ボーナス
多くの企業が、ボーナスを毎年1回、12月か1月に支給しています。
支給額は通常1〜3カ月分で、企業の業績や個人の成績によって変動します。
また、ボーナスは前年の業績に基づいて支給されるため、入社初年度は通常支給されず、もしくは入社日数に応じた計算が行われます。
諸手当
手当には、役職手当、通勤手当、住宅手当、言語手当、そしてインセンティブなどがあります。
| 役職手当 | 役職によって、約300リンギットから1,500リンギットの手当が支給される場合があります。 |
| 通勤手当 | 交通手段に応じて、約100リンギットから300リンギットまたは実費精算で手当が支給される場合があります。営業職の場合、社用車が貸与されることもあります。 |
| 在宅手当 | 住宅手当が支給される企業は少ないですが、約1,000リンギットから1,500リンギットの手当があることがあります。 |
| 言語手当 | BPOやシェアードサービスセンターなどの企業では、言語手当として約500リンギットから1,000リンギットの手当が支給されることがあります。 |
| インセンティブ | 営業成績や目標達成率に基づいて、インセンティブが支給されることがあります。 |
※企業によっては、手当を支給する代わりに基本給を上乗せすることもあります。全体の支給額を比較することがおすすめです。
福利厚生
福利厚生には、主に有給休暇、病気休暇、保険、医療支援、EPF(従業員積立基金)などの非金銭的な利益が含まれます。
| 有給休暇 | 企業の一般的なポリシーは、年間8〜14日です。雇用法によれば、勤続年数が2年未満の場合は8日の有給休暇が与えられます。 |
| 病気休暇 | 年間14日の病気休暇(MC:Medical Leave)が設定されています。医師の診断書があれば、怪我や体調不良時に利用できます。 |
| 社会保障・医療支援 | マレーシアでは以下の保険と医療費支援が一般的です。 1. 社会保障機構(SOCSO):業務中や通勤中の疾病や事故に対する補償があります。外国人の場合、雇用主が49.40リンギットの保険料を支払います。 2. 医療費支援: 一部の企業では、会社に対して医療費を請求したり、指定病院でのキャッシュレス治療を提供したりしています。上限額やルールは企業によって異なります。 3. グループ医療保険・民間医療保険: 一部の企業は医療保険を提供していますが、必須ではありません。 4. 歯科・眼科医療費支援: 300リンギット〜800リンギット程度のサポートが提供されます。 |
| EPF(従業員積立基金) | 雇用主は従業員の月給の12%以上を、従業員本人は9%もしくは11%を毎月積み立てます。年利率は平均5〜6%です。通常、55歳に達すると引き出しが可能ですが、日本への帰国や他国への移住がある場合は、55歳を待たずに全額を引き出すことができます。 |
※外国人のEPF加入は義務ではなく、加入の可否は雇用主の裁量によります。
まとめ
マレーシアにおける現地採用と日本からの駐在の違いについて、多くの要素があります。
現地採用では給与は現地の相場に基づきますが、駐在員の場合は日本の給与に加えて現地給与が支給されます。
また、福利厚生や諸手当も異なり、現地採用の場合は自己管理が求められますが、日本からの駐在の場合は会社のサポートが充実しています。
給与水準は業界や職種によって異なりますが、マレーシアでは特にITや金融分野で高額な給与が期待できます。
また、給与を左右する要素として専門分野の経験、マネジメント経験、そして語学力が挙げられます。
さらに、ボーナスや諸手当、福利厚生なども重要な要素です。
マレーシアでの生活や就労に関する情報をよく理解し、自身のキャリアプランに合った選択をすることが重要です。
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